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桜の下で・・・  第三章 / さよなら日本! - 成田 -
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                        2000  4月13日   成田

いよいよお別れの日がやってまいりました
朝食の時も感慨深げで あまり食事が進みません お互いに口数が少なく
胸がいっぱいで早くも空港でのお別れが切なく迫るようでした

空港で二人が手続きをしている間 ソファに腰掛けて搭乗客の列を眺めていて
ファースト・ビジネスクラス エコノミークラスの人々の差が歴然としているのに
少なからずショックを受けました!もちろん私もエコノミーなのですが・・・
自分が並んでいる時には気がつきませんが 傍から見ると人品 身なり 雰囲気・・・
どれもが違うのです 人間にはランクがあるんだなぁ・・・と感じ入りました (*_*;
列車の駅ではグリーン車と言ってもそれほどの違いは感じませんが 空港では
はっきり分かりますね ファーストクラスに乗るにはお金だけでなくそれなりの人品を
備えないとふさわしくないということでしょう・・・

搭乗口ではもう何も言えませんでしたし言わなくても気持ちは十分通じていました
この日のために私はかねて用意していた腕時計を外し Christianeの手の中へ・・・
SEIKOのエクセリーヌで薄型のとてもお洒落な時計で まだ新しく気に入っていましたが
電池と革バンドを取替えて 最後に言う言葉も決めていました
彼女は驚いたように「いただけないわ」と戻そうとしたので 私は時計の文字盤を
指差し時計回りにくるりと輪を描き 「いつも・・・」Christianeと私を指差し
「二人は一緒・・・」と言うと 彼女は大きく目を見開き 青い瞳からポロポロと涙を
こぼしながら私に抱きついて泣き出しました 私も彼女を抱きしめてポロポロ・・・
前にも同じシーンがあったよね・・・ (ё,ё) ?
ひとしきり泣いた後で彼女は腕時計をはめ 真っ赤になった目を拭い お互いに
見つめ合い 「どもありがと」「気をつけてね」 Jacquesともしっかり抱き合い「またね」
二人は何度も振り返りながら搭乗口に消えました・・・・・・・・・・・・・・

終わった・・・・・・ やり遂げた・・・・・・ 

 やったぜ~~~!
    ヾ(;≧▽≦)ゞ

ほっとしたら急に空腹を感じ とりあえず東京に戻り銀座の煉瓦亭のオムライスを
食べに行こうと いそいそと成田エクスプレスに乗り 銀座に向かいました
窓の外の景色も輝いて見えるようでした 「さよならJacques,Christiane・・・またね」



ちょうどお昼どきで お店の外にはずらり人が並んでいました
気分が良いので待ち時間も苦にはなりません (*^。^*)
           
待っていると前の男性が「混んでいますね」と話しかけてきたので「そうですね
時間がかかりそうですね・・・ よろしければ二人ということにして合い席しませんか?」
「ええ ぜひ!」二人で申し込み待つことしばし・・・ 「お二人様こちらへどうぞ」
「はいはい ( ´艸`)ウフフ」「東京に来るとここのオムライスが楽しみで」「私も好きです」
熊本の方で息子さんが希望の大学にお入りになったとかで嬉しそうでした
「東京へは?」「かくかくしかじかで・・・」「それは凄いですね!」「(ξ^m^ξ) ホホホ・・・ 」
           
この時神様の啓示があったのです (ё,ё) エ?
「無事に任務が果たせたお祝です ここは私にご馳走させて下さいませんか?」
「ええ?!いえ私も息子が合格してお祝いしたい気分ですからここは私が」
「お気持ちはいただきます ここは私の神様が払うようにって言ってますので・・・ ^^;
この次お会いしたらご馳走になります それでどうですか?」
「はぁ でも・・・」「こんなこともあるってことで どうぞ気になさいませんように」と
伝票を持ってレジへ 何でもご馳走しちゃいますよ!

たいへん恐縮なさりながら「お会いできて嬉しかったです」と笑顔で仰いました
「こちらこそ同席できて愉しかったです またどこかで・・・」
手を振って左右に別れました これが本当の一期一会ですね 
人生にはこんなこともありってことです!(^^♪

静岡のお友達が東京に出て来てくれた時に 「終わったらうちで2 3日ゆっくりして」
と言ってくれたのでお言葉に甘えて 富士市の彼女のお宅で休養させてもらいました


さあ 田中さんへもご報告をしなくては! 

   つづく
      
           
           
Top▲ | by chic-uni | 2012-07-21 12:11 | Comments(0)
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